研究会発足に際して

猫の不治の病で伝染性腹膜炎(FIP)という病気があります。

ここ数年世間を騒がせているCovid-19と同じコロナウィルスにより引き起こされます。

1歳前後の比較的若い猫の発病が多く、その死亡率はほぼ100%。長年、「不治の病」と恐れられていたこの病が、2018年以降、「治る病気」と変わりました。

しかし、獣医業界の偉い方々が学会等で、獣医師に治療薬の使用を控えるよう呼びかけたことにより、日本におけるFIP治療や研究が大きく遅れました。

日本の動物病院全体がFIPの治療に消極的になることで、飼い主は我が子を助けるために、獣医師免許を持たない輩から治療薬と称する物質をSNS等を使い購入するなど、違法行為も散見され、当然猫さんに対しての健康被害も多く出ました。

そして、近年では、今まで権威にひざまずき、FIPの猫を見捨ててた獣医師が、FIP治療のブームにのって、FIPの病気や治療に関する知識を持たずに見様見真似で治療をし、再発や健康被害を出し問題になってます。

我々は2018年以来、獣医師業界の圧力に負けずにFIPの治療や研究を勧めてまいり、5000以上の猫の命を救ってきました。

2021年より、よりFIPの治療を身近なのものにするために、新しい薬の臨床研究も行っております。この薬に関しても、FIPの治療や診断をしたことのない獣医が見様見真似で投与するなど、新たな問題が起こりつつあります。

我々は、豊富なFIP治療の経験に基づき、その情報を共有、公開するために、この研究会を設立しました。

我々の研究が、たくさんのFIPの猫の命を救うことになるように願っております。

                   研究会会員一同